「恋愛事情」

 私は恋というものに関心がないように見えて、存外関心があった。女を裸にしたいというのが我々男どもの使命である。しかしながら、裸を見たいという癖はなかったように思われる。ただ女に圧倒されるまま終了した同定野郎である。

 私の性質として恋をしようと試みる時には、弱っている。弱っている時分、猪突猛進し、爆破されるのである。私は性欲を写生の機会だと考えている。陳子のメンテナンスである。だから、性と恋は何の繋がりもない。或いは理性では成功意を嫌い、本能的には求めているのかもしれない。絵露は生物の根源であり、芸術であり、科学であり、哲学である。        

 私は恋以前の問題で、内向的という難題を抱えている。三年話さなければ心を開けないのだ。大抵、六ヶ月程度で始まらないまま終わるのである。父と母が離れているため、大切にしようという意はあり、付き合うということはゴールであり、スタートであると考えていた。それが相手からするとまずかったらしい。また述べた通り、自分本来を半年が経過したとて明かさないということもだ。大変理解し難い私の性癖であろうが、私も相手を理解できない。理解しないのが解であろうが気に喰わない。

 まあしかし女というのは気難しいもので、裏ではぶうぶう言うが、表ではぶりぶりするのである。しかしその辺は男も同じで裏ではへらへらするが、表では浪漫を語るのである。

 故に私は何処にも属さないことにした。新しいジェンダーの誕生である。男も女も性を語らせれば、皆、嫌いになる。無責任に子供を産むのだ。我の快楽のために子供を産むのだ。酒に流され子供を産むのだ。

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